事業等のリスク
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。
事業内容に関するリスクについて
研究開発に関するリスクについて
自動認識装置の業界動向等について
自動認識装置の業界動向は、1次元バーコード、2次元コード、RFID(ICタグ)等、新たな技術の実用化が進んできております。近年、2次元コードやPFID(ICタグ)等に関して急速な技術革新が起こっているかのように報道されております。しかし、実際には実用化に問題を抱えるものも多く、現在も1次元バーコードが世界の主流であり、それにとって代わるまで他の技術は成長しておりません。当社グループは各技術とも緩やかに伸びていくと考えております。
当社グループは、このような環境認識のもと、1次元バーコードリーダの開発を中心として技術開発を行い、更に2次元コード、RFID等に対応する技術開発も併せて進めております。
しかしながら、業界を激変させるような革新的な自動認識技術が誕生し、当社グループがこの新しい技術に適切に対応できない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
バーコードリーダについて
バーコードリーダは、読取方式によりペン方式、CCD方式、レーザ方式に分類されます。ペン方式は僅かなシェアであり、ほとんどがCCD方式及びレーザ方式による製品です。米国や欧州その他の地域では、約80%以上をレーザ方式の製品が占めており、日本でもレーザ方式の比率が更に高まると予測しております。
当社グループは、このような環境のもと、レーザモジュールエンジンをコアとしたレーザ方式のバーコードリーダの開発体制を構築しております。更にCMOSカメラ方式、小型CCD方式等の技術開発を行うことにより、どの読取方式の技術進歩にも対応できるようにしております。
しかしながら、他社においてレーザ方式にとって代わるバーコードの新しい読取方式が開発され、当社グループがこの新しい技術に適切に対応できない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
レーザモジュールエンジンについて
1次元バーコードリーダの読取方式には、レーザ方式が最も採用されております。現在、レーザ方式の1次元バーコードリーダに組み込まれる超小型化したレーザモジュールエンジンは、当社グループも含め世界で2社しか開発しておらず、このことは市場における当社グループの優位性に大きく寄与していると考えております。
しかしながら、新たなモジュール開発メーカが出てきた場合、価格競争に陥り、そのモジュールを使用したスキャナ、ターミナル等の製品開発がなされることになりますので、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
知的財産権について
企業における特許権及びその他の知的財産権は、益々重要な存在になりつつあり、先端技術の開発を担っている当社グループにとりましても同様であります。当社グループは、必要とする多くの技術を自ら開発し、それを国内外において、特許権及びその他の知的財産権として設定し保持することにより、競争力の維持を図っております。
しかしながら、以下のような知的財産権に関する問題が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
| a) | 当社グループが保有する知的財産権に対して異議申立、無効請求等がなされる場合 |
| b) | 第三者との合併又は買収の結果、従来当社グループの事業に課せられなかった新たな制約が課せられる可能性とこれらを解決するために支出を強いられる場合 |
| c) | 当社グループが保有する知的財産権が競争上の優位性をもたらさない、又は当社グループが知的財産権を有効に行使できない場合 |
| d) | 第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多くの時間とコストを費やし、又は経営資源の集中を妨げられる場合 |
| e) | 第三者からの知的財産権侵害の請求が認められ、当社グループに多額のロイヤリティの支払い又は当該技術の使用差止等が生じる場合 |
製造技術に関するリスクについて
製造委託について
当社グループは、第34期(平成21年)6月1日付で簡易分割により子会社となった北海道電子工業株式会社(北海道芦別市)でペン方式及びCCD方式によるスキャナを中心とした少量多品種品の生産を行い、レーザモジュール、レーザスキャナ、レーザターミナル、CMOS製品、スマートフォンハンディターミナル等の大量生産品を複数のグループ外企業に外注委託しております。当社グループでは、外注委託の依存度は高く、継続的で良好な取引関係を維持しております。しかし、当社グループと外注企業との良好な取引関係が、何らかの事情によって取引に支障をきたすことになった場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
部品等の調達について
当社グループは、第34期9月より一般パーツ及び少量多種の部品や特殊部品の部品調達に関して、子会社北海道電子工業を除き、製造委託しているグループ外企業が直接調達する方式に切り替えました。今後は市場の需給関係または部材価格の変動や入手経路の変更等によっては、当社グループの部品調達に影響を及ぼし、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
品質問題について
当社製品に不良品や使用上の不都合があった場合、当該製品の無償での交換又は修理、また顧客のニーズに合わせた製品の改造等により新たなコストの発生が生じます。このようなケースの発生を防ぐ対応策や発生した場合の対応について努力しておりますが、製品の品質問題で当社製品の信頼性を損ない、主要顧客の喪失又は当該製品への需要の減少等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
販売に関するリスクについて
海外での高い販売比率について
当社グループは国境・地域を越えたグローバルな事業展開をしており、アメリカ、オランダに海外における販売の中心拠点を有し、ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、スウェーデン、スペインの欧州地域、並びにオーストラリア、台湾にも営業拠点を有しており海外マーケットの依存度が高くなっております。こうしたグローバルな事業展開は、各地域の市場ニーズを的確に捉えたマーケティング活動を可能とするなど、事実上の多くのメリットがあると当社グループは考えております。一方で、海外における販売に関し、各国政府の社会・政治及び昨今のような経済状況の変化、輸送の遅延、地域的な労働環境の変化、労働や販売に対する諸法令、規制等海外事業展開により、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
OEM先の販売動向について
当社は、大手OEM先との円滑な継続的取引をしておりますが、当社の国内販売において、大手OEM先への売上高が国内販売高のうち半数以上を占めております。
今後、業界内の掲示状況やOEM先の販売動向や経営状況等、並びに競合会社の出現等何らかの事情による大幅な取引縮小が発生いたしますと、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
経営成績に影響を与える事項について
ア.為替変動リスクについて
当社グループは、海外子会社への製品の販売に関して円建てで取引を行っておりましたが、第34期(平成21年)9月よりドル建てで取引が出来るよう体制の変更を行いました。このため、これまで発生していた海外子会社による当社への仕入代金支払時等における為替差損のリスクは軽減されます。為替差損益は、前連結会計年度では為替差損が24百万円発生し、当連結会計年度は為替差損として2億13百万円発生しております。しかしながら当社グループは、従来から為替予約を実施しておりませんので、今後も想定以上の大きな為替相場の変動が起こった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
イ.金利の変動について
当社グループは、運転資金、設備資金を金融機関からの借入れである有利子負債により調達しているため、総資産額に占める有利子負債の割合が高く、金利変動により当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
|---|---|---|
| 有利子負債残高(千円) | 9,402,059 | 8,881,704 |
| 総資産額(千円) | 16,974,118 | 14,447,489 |
| 有利子負債依存度(%) | 55.4 | 61.5 |
| 支払利息(千円) | 169,241 | 206,254 |
人材の確保について
当社グループの事業継続及び拡大におきましては、更なる技術革新に対応しうる技術者の確保、また、世界マーケットに当社製品を販売拡大していくための営業や内部管理等の優秀な人材も充実させる必要があります。
当社では、今後、優秀な経営者や従業員の採用等を進め、従業員の意識向上と組織の活性化を図るとともに優秀な人材の定着を図る方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材が十分確保できない場合、または現在在職している人材が流出するような場合は、事業推進に影響が出る可能性があるとともに、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、売上高が前連結会計年度に比べ、7億79百万円減少した結果、営業損失2億25百万円、経常損失7億13百万円を計上いたしました。また、営業キャッシュフローも3期連続してマイナスとなっております。更に、一部の借入金及び社債について契約に付されている財務制限条項に抵触する事実が発生しております。当該状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
しかしながら、当社グループは、35期以降の中期事業計画を策定し、その中のコストダウンと為替変動リスクの軽減による損益の改善、在庫の削減による資金繰りの改善、販売戦略による売上高の改善及び販売費及び一般管理費の削減による損益の改善といった重点施策を推進することにより、損益及び財務基盤の改善を図ることの実現可能性は十分あると判断しております。
財務制限条項に抵触した借入金については、取引金融機関に今後の中期事業計画について説明し、財務制限条項に抵触することを事由とした期限の利益を喪失させる権利を行使しないことについて、了承いただいております。また、取引金融機関とは、強調して良好な関係を維持しており、資金面において、協力を得られることとなっております。
以上のことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しており、連結財務諸表及び財務諸表に注記はしておりません。

